簿記3級の勉強方法(独学)

資格試験

この記事では、日商簿記検定3級の独学での効率的な勉強方法について、ご紹介します。

【簿記の勉強を始めたきっかけ】

私が簿記3級を取得しようと思ったきっかけは、

①子供の中学受験勉強に付き合う際の、時間の有効活用手段として

②将来、経営者を目指す上で、会社の数字が理解できないことはマイナスと感じたこと

③中小企業診断士試験に備えるための準備として

という3点がありました。

もともと本を読むことは好きなので、社会人になっても通勤時間に本は読んでいましたが、机に向かって勉強をすることはありませんでした。

子供が生まれて小学校に通うようになると、ダイニングテーブルで一緒に勉強する時間を持つようになり、子供が問題を解いたりテキストを読んでいる時間に、ただ待っているのは時間がもったいないなと思うようになりました。

そこで、まずは気軽に始められて自分の弱点補強になる資格取得をと考えたときに、

■簿記3級

■FP(ファイナンシャルプランナー)技能検定

の2つを選択しました。

理由は、下記の通りです。

■会社で財務に関わった経験がないが、その分野を理解せず年をとっていいのかという危機感

■資産運用や税金など全く理解できていないことで損しているのではという危機感

同様の悩みを抱えている人は多いと思います。

私は、2つの資格取得を終えて実感していることは、

■日経新聞を読んで理解できないことが減った

■経営層の人と話をすることへの抵抗が小さくなった

■自分の家計を体系的に捉えることができるようになり貯金が少しづつ増えている

■経営・資産運用系のYouTubeチャネルなどを良く見るようになり情報インプット量が増えた

人により効果の実感は異なると思いますが、社会人であれば「簿記3級」・「FP3級」の資格取得に挑戦することは意味のあることではないかと思っています。

【具体的な勉強方法(簿記3級・独学)】

前置きが長くなりましたが、私が実践した簿記3級の勉強方法をご紹介します。

<簿記3級の勉強方法(独学)>

①勉強時間を決める・管理する

②おすすめのテキスト・問題集と使い方

順番に説明します。

①勉強時間を決める・管理する

簿記3級の合格に必要な勉強時間は、80~100時間程度と言われています。

100時間を分解すると、

・平日1時間×4日×4週=4時間(出勤前1時間を週4日)

・休日2時間×2日×4週=16時間(土日の朝2時間づつ)

・月間20時間×5ヵ月=100時間

となります。

私も概ねこのようなペースで勉強を進めて3ヵ月弱で勉強が完了しました。実際には移動時間や昼休みに「仕訳」の暗記を進めていたので、机に向かって勉強した時間は限られています。

簿記に限らず効果的な勉強方法として、下記のようにすみ分けすると驚くほど速く勉強が進みます。

●暗記系インプット(簿記3級の場合は「仕訳」を覚えること)

 …スキマ時間を使って毎日行うと効果的です。

  仕訳帳やアプリを使って、「電車の中」「昼休み」「信号待ち」「トイレ」は暗記チャンスです。  

  無駄にしないように有効活用してください。

●理解系インプット(簿記3級の場合はテキストを読む、問題を解く)

 …机に向かってじっくりと取り組むべき内容です。

  できれば集中力の高い朝に行うとよいので、出勤前の1時間を勉強する習慣にしてみてください。

  1時間の早起きが難しければ、最初は30分からでも挑戦してみてください。

②おすすめのテキスト・問題集と使い方

<私が使ったテキスト・問題集>

■テキスト

 『みんなが欲しかった!簿記の教科書 日商3級商業簿記』TAC出版

■問題集

 『みんなが欲しかった!簿記の問題集 日商3級商業簿記』TAC出版

簿記3級は、大学時代に勉強しましたがお堅い内容のテキスト・問題集の前に苦戦した苦い思い出があり、「平易な言葉で書かれて、すらすら読めること」「初学者でも理解できるように事例が掲載されていること」「問題集は解説が充実していること」という点で選びました。

次に、勉強の進め方を説明します。

■テキスト(目標時間:2ヵ月半・40時間)

・まずは1回、最初から最後まで読み進めます。

…読んだだけでは理解が深まらないため、各章の最後にある「基本問題」を解きます。1回目は正解する 

 ことが目的ではないため、分からない問題は答えや解説を読みながら進めると良いと思います。1回目

 で大切なことは、時間をかけ過ぎず全体像を把握することと簿記で使われる単語に慣れることです。

・2回目の読み込み

  「仕訳帳(別冊:SIWAKE-117)」を完全暗記することと、章末の「基本問題」を完璧にできるよ

  うになることが目標です。

  「仕訳帳」の完全暗記については、スキマ時間をフル活用して、できる限り早く実現しましょう。

  仕訳を完全に暗記できれば、簿記3級の勉強は8割完了したと言っても過言ではないほど楽になりま

  す。暗記する仕訳は117個、1日に5個を覚えるペースで進めてみてください。

  章末の「基本問題」については、間違えた問題への向き合い方が非常に大切で、復習の際に、架空

  の誰かに正解の導き方を解説しながら自分の理解度を確認してください。良くある落とし穴が正解

  を暗記してしまうことです。間違えた問題だけで良いと思いますが「基本問題」は3回ほど繰り返

  し解くことをおススメします。

■問題集(目標時間:1ヵ月半・30時間)

 上記の手順で、テキストの攻略が終わったら問題集に進みます。

 問題集には、模擬試験問題が3回分掲載されていますので、試験日の2週間前の休日3日分を模擬試

 験日に割り振りします。それまでに、全ての問題を完璧に解答できることが必要です。スピードも求

 められるため、「1回目に正解した問題は、2回目以降には触れない」ということが必要です。間違え

 た問題には分かるようにマークを入れて、架空の誰かに解説できるようになるまで復習します。基本

 的には仕訳が完璧にできるようになっていれば、それほど難しい問題にあたることはないはずです。

【まとめ】

簿記3級は「全体像をつかむこと」「仕訳を早く覚えること」が大切です。一度、勉強習慣を身に着けてしまえば、これから先に難関資格へ挑戦する動機づけにも繋がると思います。無理なくスタートして財務への苦手意識を克服して、より幅広い視野で社会経済や会社経営を俯瞰できるマインドを身に着けてみませんか?

この資格で人生が変わることは少ないと思いますが、少なくとも変わるきっかけにはなる非常におススメの資格です。ぜひ挑戦してみてください。

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